「対談・文学と人生」既刊・関連作品一覧

対談・文学と人生

独自の創作理論を打ち立てた、二大巨人による実践的文学論。

独自の文学世界を打ち立てた二大巨人――小島信夫、森敦による長篇対談。昭和20年代半ばからの知己である2人が、これまでの交遊を振り返りつつ、創作理論の<現在>を縦横に語り合う。悲劇と喜劇、内部と外部、小説におけるモデル問題、夢と幻想、演劇論等、多岐にわたるテーマを通して、2人の文学の根柢に迫るスリリングでアットホームな試み。幻の未刊長篇対談、待望の文庫化。

小島信夫
この対話は色々の問題をもってきて、互いに論じるというようなものとは大分ちがう。問題も材料も互い自身である。これは息苦しいものであるし、空を切ることもあるので、ときどき散歩をすることもある。ときには、自分自身をダマす必要もある。(略)今月、悲劇、喜劇という言葉が出現して、私は刺戟をうけた。まどろみかけた目がひらいた思いがした。(略)今回のような談話の中での文脈の中でおどり出たのだから、これは生きた言葉である。生きた言葉であるだけに、今後何度も俎上にのぼり、たのしまなければならない。――<「第四回・追記」より>