「涙堂 琴女癸酉日記」既刊・関連作品一覧
日本橋通油町(とおりあぶらちょう)
この町と人々を慈しみ、元同心の妻・琴が綴る笑いと涙と優しさに溢れた日々。
江戸市井小説の名手が描く連作短編集。
「白蛇騒動」
弥生25日。4代目鶴屋南北の「於染久松色読販(おそめひさまつうきなのよみうり)」、大層な評判なり。
「近星」
皐月19日。願人坊主になる物乞い、うたって踊るのが大層流行する。
「魑魅魍魎」
葉月10日。何としたことか米価下落する一方。
「笑い般若」
長月20日。今度はきたな細工の料理が流行す。
「土中の鯉」
霜月晦日。新和泉町、境町、葺屋町が全焼す。火はさらに新乗物町にも及ぶ
「涙堂」
師走大晦日。妾の涙堂、中ぐらい。琴。