「築地ファントムホテル」既刊・関連作品一覧
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明治5年に焼失した日本最初の西洋式ホテルで、焼け跡から宿泊客の刺殺死体が発見された。殺害現場で目撃され、忽然と姿を消した鎧武者を追い、西洋人探偵と日本人助手が捜査を始める。西南戦争を前に未だ政情も社会も不安定な東京・横浜を舞台に、さまざまな人物の思惑が交錯する、近代日本ミステリー。二重三重に張られた伏線を回収した先に、驚くべき真相が待ち受ける。
乱歩賞作家渾身のミステリー快作!
焼け落ちた巨大な館。そこには“魔人”がいた。
高さ約36メートルの望楼付き2階建て、間口約73メートルに全102の客室を擁する日本初の西洋式ホテル。明治初頭の東京にその偉容を現した築地ホテル館は、わずか数年後に灰燼と帰した。
明治5(1872)年の銀座大火でこの大建築が焼失するところから物語は始まる。クリミア戦争、インド大反乱、アロー号事件など、19世紀後半に世界を旅して歴史的報道写真を多数残したイギリス人写真家、フェリックス・ベアトが、焼け跡から発見された刺殺死体の謎を追う。
時代の狭間に現れた亡霊は、なぜ生まれ、どこへ消えたのか?
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