「空を見上げる古い歌を口ずさむ」既刊・関連作品一覧

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空を見上げる古い歌を口ずさむ

メフィスト賞に異変!! 第29回受賞作!

1970年代、カタカナの町で暮らしていた少年は、ある日突然、他人の顔が”のっぺらぼう”に見えるようになった。
ノスタルジックな世界観に貫かれた新ミステリ。第29回メフィスト賞受賞作。

「みんなの顔が<のっぺらぼう>に見えるっていうの。誰が誰なのかもわからなくなったって……」
兄さんに、会わなきゃ。20年前に、兄が言ったんだ。姿を消す前に。
「いつかお前の周りで、誰かが<のっぺらぼう>を見るようになったら呼んで欲しい」と。

「心のどこかで知っていた場所がここにあった。ずっと会いたかった人たちも、ここにいる」――(作家)恩田陸氏