「おんな飛脚人」既刊・関連作品一覧
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江戸庶民の人情とほのかな恋。心温まる初の長編時代小説。
大江戸に娘飛脚はただ1人。走れば爽やかな風を呼ぶ。
「今日はなんという吉日だろう。いっぺんに2人も奉公してくれるなんて。しかもさ、韋駄天の化身のような2人じゃないかね」「おまけに名前が十六屋にふさわしいですよ」「十六夜の月にちなんで、円(まる)いのまどかに」とおかみさん。「清く澄んだ清太郎です」本人が名乗った。これも縁というものだろうね」おかみさんが目を細めた。――(本文より)
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