ペナン島で改修を終えた東方交易第三の帆船ベンガル号が、その勇姿を上海に見せ、多国籍の仲間が揃った。長崎では、玲奈の母・薫子も、ドン・ミゲルに着いてマラッカに向かうことを決める。だが、横浜より悲報が。藤之助や玲奈と東方交…

雪の桜田門外が鮮血で染まる。大老井伊直弼の急死で外交の行方は。藤之助を乗せた交易船団はインド洋で、英国も手を焼く海賊退治へ！

初交易から帰還したレイナ一世号と藤之助・玲奈の披露宴に沸く長崎。 だが咸臨丸出航を前にした江戸では、井伊直弼という難関がいた。 ＜文庫書下ろし＞

新たなる戦いがはじまる。 長崎と上海が手を携えて設立された東方交易。だが藤之助と玲奈、交易の道も平坦にあらず。 馥郁（ふくいく）たる茶葉の香りにも、熾烈な英清両国の暗闘が！？ 時代の先をゆく新・幕末小説、お待ちかね第19…

確かに絶体絶命。だが、失うものはない。 はじめよう、ここから。 交易の願いを込めて就航した帆船レイナ一世号は南へ。座光寺藤之助（ざこうじとうのすけ）は井伊直弼に実権が移った江戸に舞い戻る。当主不在の咎（とが）で、…