行者に祟られ、座敷童子に守られているという古い屋敷に、 後継者選びのため親族一同が集められた。 この家では子どもは生まれても育たないという。 夕食時、後継ぎの資格をもつ者のお膳に毒が入れられる。 夜中に響く読経、子らを沼に誘う人魂。 相次ぐ怪異は祟りか因縁かそれとも──。 小野不由美の隠れた名作。
大分県生まれ。大谷大学文学部卒業。在学中は京都大学推理小説研究会に所属。1988年作家デビュー。2013年『残穢』で山本周五郎賞受賞。著書〈十二国記〉シリーズ、〈ゴーストハント〉シリーズ、『屍鬼』『くらのかみ』など。2020年、〈十二国記〉シリーズで第5回吉川英治文庫賞を受賞。近作に「営繕かるかや怪異譚」シリーズなど。