モーツァルトのオペラ 「愛」の発見

講談社学術文庫
モーツァルトノオペラアイノハッケン
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モーツァルトのオペラ 「愛」の発見
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内容紹介

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目次

目次
はじめに 「時代の子」としてのモーツァルト

第一章 モーツァルトとオペラ史における愛の発見
バロック・オペラにおける「愛のかたち」と宮廷作法
《ポントの王ミトリダーテ》の滲む感情
共鳴する心と18世紀

第二章 愛の勝利 《後宮からの逃走》と青春の輝かしき錯覚
すべては《後宮》から始まる
パリ旅行の失意
自由への脱出
コンスタンツェ――愛のヒロインの誕生
恋愛結婚の成立過程
嫉妬――愛の実存的不安
ヒーローになり損ねたヒーロー

第三章 「昔はあんなに愛し合っていたのに」 《フィガロの結婚》と喜劇の臨界点
《後宮からの逃走》の続篇としての《フィガロ》
本気で愛してしまう人たち
ラ・フォル・ジョルネー――狂った速さ
メランコリーの劇としての《フィガロ》
伯爵夫人は本当に夫を赦したのか?

第四章 悪人は恋人たちの救世主 《ドン・ジョヴァンニ》と壊れた世界
不吉な兆し
モーツァルト以前のドン・ジョヴァンニ
モーツァルト以後のドン・ジョヴァンニ
序曲――奇怪なセレナーデ
舞踏会のポリフォニー
ヒーローの没落
二つのフィナーレの謎
主人公は本当にドン・ジョヴァンニなのか?

第五章 臍をかんで大人になる? 《コシ・ファン・トゥッテ》と男女の化学結合
借金まみれの生活
「女はみんなこういうことをする」
パートナー交換のドラマ(1)――マリヴォーからサリエリまで
心の必然性というアナーキー
パートナー交換のドラマ(2)――ディドロとラクロの場合
パートナー交換のドラマ(3)――ゲーテの場合
「こんなものさ・・・・・・!」の人間愛
礼節の弁証法
幸福の喜劇でもメロドラマ悲劇でもなく・・・・・・
オペラの小説化?

第六章 清く正しく美しく 《魔笛》と市民社会のイデオロギー
最後の年
転向の物語としての《魔笛》
セレナーデからコラールへの改宗
「法的に倫理的な愛」としての婚姻
どこがヒーローなのか分からないヒーロー?
コスモスになったオペラ
いま再び――宙吊りのフィナーレ

注釈
文献ならびにCD、DVDガイド
あとがき
学術文庫版あとがき

製品情報

製品名 モーツァルトのオペラ 「愛」の発見
著者名 著:岡田 暁生
発売日 2023年02月09日
価格 定価:1,221円(本体1,110円)
ISBN 978-4-06-530888-2
通巻番号 2760
判型 A6
ページ数 288ページ
シリーズ 講談社学術文庫
初出 本書は、『恋愛哲学者モーツァルト』(新潮選書 2008年3月刊行)を改題したものです。

著者紹介

著:岡田 暁生(オカダ アケオ)

おかだ・あけお 1960年京都生まれ。大阪大学大学院博士課程単位取得満期退学、京都大学人文科学研究所教授。『オペラの運命』(中公新書・2001年度サントリー学芸賞受賞)、『ピアニストになりたい!』(春秋社・2008年度芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞)、『クラシック音楽とは何か』(小学館)、『音楽と出会う 21世紀的つきあい方』(世界思想社)、『音楽の聴き方』(中公新書)、『音楽の危機 《第九》が歌えなくなった日』(第20回小林秀雄賞受賞)、共編著に『文学・芸術は何のためにあるのか?』、訳書に『テオドール・アドルノ『幻想曲風に アドルノ音楽論集』ほか多数。

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