「ミズハは何になりたいの?」 「分かんない。自分を壊したいだけ」 震災の記憶に囚われる学生詩人のリョウ、 エキセントリックだが純粋な心を持ったミズハ、 小説家を志す退廃的な美青年ナツト。 それぞれの孤独を抱えた三人の若者は、 やがて訪れる別れの予感を胸に、 生きることの絶望を分かち合うーー 詩人・岩倉文也が満を持して贈る 不穏にして至純の青春小説。 装画:浅野いにお
詩人・歌人・小説家。1998年福島県福島市生まれ。2018年、「ユリイカの新人」に選ばれる。同年、毎日歌壇賞を受賞。著書に『傾いた夜空の下で』(青土社)、『あの夏ぼくは天使を見た』(KADOKAWA、焦茶との共著)、『終わりつづけるぼくらのための』(星海社)がある。
漫画家。1980年生まれ、茨城県出身。1998年、商業誌デビュー。代表作に『ソラニン』、『おやすみプンプン』、『うみべの女の子』、『零落』など。「ビッグコミックスピリッツ」にて連載していた『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』が、第66回小学館漫画賞一般向け部門を受賞。さらに第25回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞するなど話題となっている。