根津権現前より 藤澤清造随筆集

講談社文芸文庫
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  • 電子あり
根津権現前より 藤澤清造随筆集
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内容紹介

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目次

莫迦の世迷い言

根津権現前より
城山のほとり
大待宵草の花
貧故の冤罪
頭の中の時計
感想断片
重忠役者と岩永役者
俳優種々相
動物影絵
不愉快な思いで
ぐうたら漫談
自分自身に与うる詞
平賀元義を憶う
錦絵物語
病院から帰って
わが家の冨士
法界坊礼賛
気に入らない
雪へする落書

謎のおんな
「玉の井」と「亀戸」
啜泣く風景
「金」と「恋」と
無産者の結婚の悲哀
新婚か悔恨か
塩の正月
独身者は寂し

演劇無駄談義
歌舞伎保存に就いて
火と風とに捧ぐ
築地小劇場のこと
猿之助を憫む
画竜点睛を欠く
是れ何んの故ぞ
近代劇と金
犬の遠吠え
文明的復讐
喧嘩の前触
外は是蝉の声

斎藤緑雨の一面
雑記帳抜萃
渠に云いたいこと
苦吟力行の人
いまの創作家のこと
神経質過ぎる者は誰ぞや
小蟹の愚痴
「元日や」の原句
フロックコートと龍之介
昼寝から覚めて
作家の態度
友に贈る
冷笑の前へ
「一夜」について
「恥」と「嘘」
嘘のつきッぱなし

屠蘇危言

製品情報

製品名 根津権現前より 藤澤清造随筆集
著者名 著:藤澤 清造 編:西村 賢太
発売日 2022年06月13日
価格 定価:2,200円(本体2,000円)
ISBN 978-4-06-528090-4
判型 A6
ページ数 416ページ
シリーズ 講談社文芸文庫
初出 本書は西村賢太氏による選択・配列により、藤澤清造の随筆を初出雑誌記事を底本として編集したものです。

著者紹介

著:藤澤 清造(フジサワ セイゾウ)

藤澤清造(1889・10・28~1932・1・29)
小説家。石川県鹿島郡(現・七尾市)生まれ。尋常高等小学校を卒業後に市内で働き始めるが、程なくして右脚に骨髄炎を患い手術、自宅療養の期間を過ごす。役者を志して1906年に上京。足の後遺症で断念したのちは各種職業を変遷する。『演芸画報』誌訪問記者時代に、同誌等に劇評や随筆を発表。1922年に長篇小説『根津権現裏』を三上於菟吉の尽力で書き下ろし刊行し、島崎藤村、田山花袋らの賞讃を得る。以降、精力的に創作を発表するも、作への不評が相次いで凋落。長年の悪所通いによる性病が因で精神に変調を来たし、内妻への暴力行為、彷徨しての警察への勾留等が続いた末に失踪。厳寒の芝公園内ベンチで凍死体となっているのを発見される。当初は身元不明の行路病者として荼毘に付された。

編:西村 賢太(ニシムラ ケンタ)

西村賢太(1967・7・12~2022・2・5)
小説家。東京都江戸川区生まれ。中卒。『暗渠の宿』で野間新人文芸賞、『苦役列車』で芥川賞を受賞。著書に『どうで死ぬ身の一踊り』『二度はゆけぬ町の地図』『小銭をかぞえる』『随筆集一私小説書きの弁』『人もいない春』『寒灯・腐泥の果実』『西村賢太対話集』『随筆集一私小説書きの日乗』『棺に跨がる』『形影相弔・歪んだ忌日』『けがれなき酒のへど 西村賢太自選短篇集』『薄明鬼語 西村賢太対談集』『随筆集一私小説書きの独語』『やまいだれの歌』『下手に居丈高』『無銭横町』『夢魔去りぬ』『風来鬼語 西村賢太対談集3』『蠕動で渉れ、汚泥の川を』『芝公園六角堂跡』『夜更けの川に落葉は流れて』『藤澤清造追影』『小説集 羅針盤は壊れても』など。新潮文庫版『根津権現裏』『藤澤清造短篇集』角川文庫版『田中英光傑作選 オリンポスの果実/さようなら他』を編集、校訂し解題を執筆。

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