漱石山房の人々

講談社文芸文庫
ソウセキサンボウノヒトビト
  • 電子あり
漱石山房の人々
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内容紹介

私が漱石山房に出入したのは明治四十年から大正五年先生が亡くなられた時まで、十年間である。その間に私はただの一度も先生に叱られることがなかった。それは私が入門した時の事情から、先生がとくに私の神経をいたわって下さったということもあろうが、とにかく私は一度も先生から叱られたことがなかった。それで私は先生を恐いと思ったことがなかった。神経衰弱でいじけており、この偉い先生の前で畏まってはいたが、恐いと思ったことは一度もなかった。こんな優しい人が世にあろうかと先生の在世中も思いつづけたし、死後の現在でもあんな優しい人には二度と遭えないと信じている。(「世にも優しい人」)
漱石晩年の弟子の眼に映じた師とその家族の姿、先輩たちのふるまい……。文豪の風貌を知るうえの最良の一冊。

製品情報

製品名 漱石山房の人々
著者名 著:林原 耕三
発売日 2022年02月14日
価格 定価:2,420円(本体2,200円)
ISBN 978-4-06-526967-1
判型 A6変型
ページ数 416ページ
シリーズ 講談社文芸文庫
初出 本書は『漱石山房の人々』(小社刊、1971年9月)を底本としました。

著者紹介

著:林原 耕三(ハヤシバラ コウゾウ)

林原耕三(1887・12・6~1975・4・23)英文学者、俳人。俳号は耒井。福井県生まれ。旧制第一高等学校、東京帝国大学仏文科より英文科に転じ、1918年卒業。旧制松山高等学校教授、旧制台北高等学校教授、台湾総督府在外研究員(英・仏・伊、在留。英語、英文学、比較文学)、法政大学教授、東京理科大教授。明治大学教授を歴任。明治大学人文科学研究所所長を務めた。1907年、漱石門下となり「木曜会」に参加。漱石の本の校正、全集刊行にも携わった。著書は本書のほか、句集『蜩』『梅雨の虹』『蘭鋳』『一朶の藤』、評論に『俳句形式論』『芭蕉を越ゆるもの』などがある。

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