小学館児童出版文化賞受賞、小手鞠るい氏による大人気の「うさぎのおみせやさんシリーズ」。
「さてさて、きょうのお話はとびきりこわい『ゆうれいおむすびのぼうけん』だよ」パンダのおじさんゆうゆうさんの紙しばいがはじまります。
いろんなおむすびを一緒につくって食べたくなる、たのしい幼年童話。
♪みんなで食べれば、ほっぺがいっぱい、おなかもいっぱい… たのしそうに歌いながら、ななこさんは、あつあつのごはんを手のひらにのせて、なにかをキュッとおしこんでから、いろんな形にまるめていきます。
まんまるなかたち、たわらのかたち、三角形のものもあれば、ひとくちサイズの小さなものもあります。
目のまえに、ずらりとならんだおむすびをながめながら、ななこさんはにっこり。
「さあ、あとは、さいごのしあげね」
くるくるくるくる、のりをまいたり、ぱらぱらぱらぱら、ごまやふりかけをかけたり、とろろこんぶでふんわりとつつんだり。
いろんな形のおむすびに、いろんな色がつきました。
まるで、おむすびとおむすびが、おしゃべりをしているみたいに見えます。─本文より。
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