内容紹介
老い、父と母、母と娘、男と女、「私」と誰か。
どれもありふれた光景のはずなのに、どうして、こんなにも新鮮なんだろう。
高橋源一郎
蔑みながら羨む。母という女を娘は否が応でも生きる指針にしてしまう。
怖くて見られない心の奥を素手で掴まれた。
中江有里
現役人気AV女優が描く「老人の性」と「母の性」――、濃密な文章で綴られた衝撃作!
「春、死なん」
妻を亡くしたばかりの70歳の富雄。理想的なはずの二世帯住宅での暮らしは孤独で、何かを埋めるようにひとり自室で自慰行為を繰り返す日々。そんな折、学生時代に一度だけ関係を持った女性と再会し……。
「ははばなれ」
実母と夫と共に、早くに亡くなった実父の墓参りに向かったコヨミ。専業主婦で子供もまだなく、何事にも一歩踏み出せない。久しぶりに実家に立ち寄ると、そこには母の恋人だという不審な男が……。
人は恋い、性に焦がれる――いくら年を重ねても。揺れ動く心と体を赤裸々に、愛をこめて描く鮮烈な小説集。
製品情報
製品名 | 春、死なん |
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著者名 | 著:紗倉 まな |
発売日 | 2020年02月27日 |
価格 | 定価 : 本体1,400円(税別) |
ISBN | 978-4-06-518599-5 |
判型 | 四六 |
ページ数 | 162ページ |
初出 | 「春、死なん」…「群像」2018年10月号、「ははばなれ」…「群像」2019年12月号。 |