藤巻大介、四十五歳、総務課長。 ワンマン社長直命の出向先は「あすなろ大学応援団」。 団員ゼロで廃部寸前の『団』を救うため、大介は特注の襟高学ランに袖を通す決意をする。 妻と娘は呆れるが、社長の涙とクビの脅しに、返事は「押忍(オス)!」しかありえない。 団旗を掲げ太鼓を叩き、オヤジ団長・大介は団員集めに奔走する。
©重松 清