魔族海兵上陸の衝撃から1ヶ月後、新内閣が発足した。魔族海兵上陸と国保病院内での交戦で地に落ちた内閣支持率を浮揚させるためにはこれしかなかったのだ。転移から約1カ月が経ち、日本の経済は崩壊しつつあり、さらに日本各地では不運な外国人観光客らによるデモも多発し、犯罪率は上昇の一途をたどり始めていた。こうした状況を乗り切るため、ともあれ新内閣は発足した。対正統ユーティリティ王国政策を転換し、対魔族戦争を継続することを主眼に置いて、軍備の再配備を進めていった。
一方、けなげに生きようとする日本国を尻目に、正統王女はその内に秘めた野望と牙をむき出しにしようとしていた……。
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