森と自然を守護する貴腐として生まれたリュウとタカ。二人は、二人で一つの存在です。お互いの精を与えあい奪い合うことでしか生きられない。でも、人間に肩入れしすぎて片割れを殺してしまったリュウは、人間界で生きることを余儀なくされる。そこでタカに再会して、そして──。
タカを失い、罪を負って緑の封土を逐われたリュウは、人間界の片隅で生きていた。しかし、どれほど人
に擬態しても『貴腐』の力は抑えきれず、フェロモンのように滲みだして周囲に影響を及ぼすのだった。五年が過ぎ、リュウは夜の街でタカとの再会を果たす。だが、それはありえないことだった。なぜならタカは――リュウがこの手で殺したはずなのだから。《対の絆》で結ばれた運命の二人が辿りつく先とは!?
特別書き下ろし番外編「ダンサー・原口偉沙夢の回想」
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