2005年。“僕”は渚(なぎさ)と東京に出て、六畳一間の安アパートで暮らし始めた。 美しく醜い彼女との、名前では括れない関係のこと。忘れえない人たちのこと。ヒップホップと小説のこと。そして、唐突に終わりを迎えた渚との暮らしのこと――。 あのころのリアリティを異才のラッパーが活写する、青春私小説の新しいマスターピース。 “小説家”ハハノシキュウ、堂々デビュー!
ラッパー。青森県弘前市出身。学生時代は小説家を目指していたが新人賞の応募規定にあったあらすじの書き方が解らず、挫折。ラップを始める。MC BATTLEにおける性格の悪さには定評がある。作詞家、ライターとしての顔も持つ。リリースした作品に『リップクリームを絶対になくさない方法』、『13月』(×DOTAMA)、『おはようクロニクルEP』、『パーフェクトブルー』(×オガワコウイチ)、『ヴェルトシュメルツ』、『3年後まで4年かかるタイムマシン』(×HUH)など。
漫画家。2006年、『COMIC LO』にてデビュー。以来、同誌を中心に活躍を続ける。単行本に『Stand By Me』『Japanese Preteen Suite』『Implicity』など、イラスト担当作に『ディスクロニアの鳩時計』(海猫沢めろん)、『Elect-LO-nica Compilation』などがある。Quasar名義で音楽活動もおこなっている。