伝説の美女・川島芳子はなぜ男になったのか?史実の「はいからさんが通る」は危険で謎多し。滅び行く清の王女は国を去り、日本で川島芳子として育てられた。後に日本の大陸進出を邁進する闘士として、東洋のジャンヌ・ダルクと持て囃された彼女が、なぜ十代で女を捨てて男になると宣言し、「男装の麗人」に変貌したのか? 国家を巡る思惑の狭間で生きる少女の数奇な恋と運命。激動の青春篇!
「男装の麗人」の少女時代。川島芳子はなぜ男になったのか?
史実の「はいからさんが通る」は多感で危険、恋少なからず謎多し。
滅び行く清の王女は国を去り、日本で川島芳子として育てられた。後に日本の大陸進出を邁進する闘士として、東洋のジャンヌ・ダルクと持て囃された彼女が、なぜ十代で女を捨てて男になると宣言し、「男装の麗人」に変貌したのか? 国家を巡る思惑の狭間で生きる少女の数奇な恋と運命。激動の青春篇!
歴史小説の醍醐味とは〈あり得る〉の積み重ねなのだ。最も意外で最もドラマティックな、そして最も説得力のある〈辻褄合わせ〉は、この〈あり得る〉にかかっている。〈あり得る〉創作に沿って、物語は手に汗握るアクションへとなだれ込む。密室に入り込んだ敵という本格ミステリばりの事件も起きる。クライマックスの舞台にあれを持ってくるあたり、いつしか歴史云々はすっかり忘れ、ただただ物語の面白さと迫力に翻弄された。 ―大矢博子(解説より)
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