内容紹介
「四十八手」はたんなる体位の解説ではなく、出逢いから始まる色恋の物語である。最初の浮世絵師と呼ばれる菱川師宣が描いた「四十八手」を一手ずつていねいに紐解きながら、西川祐信、鈴木春信、喜多川歌麿、葛飾北斎など、後世の浮世絵師たちがそれらをどう描いたか、表現の変遷をたどる。著者の春画研究の集大成にして、渾身の名著! 図版250点以上、カラー口絵付き。 (解説・浅野秀剛)
「四十八手」は、たんなる性戯や体位だけでなく、出逢いから始まる「色恋の物語」でもあった。本書は、最初の浮世絵師と呼ばれる菱川師宣の『恋のむつごと四十八手』を、第1図から第48図まで一手ずつ丁寧に紐解きながら、西川祐信、鈴木春信、喜多川歌麿、葛飾北斎など、後世の浮世絵師たちがそれらをどう画いたか、表現の変遷をたどる。
春画を愛で、楽しみながら江戸人の性意識や風俗を読む、著者の春画研究の集大成にして、渾身の名著。
図版250点以上、カラー口絵あり
解説――浅野秀剛
目次
- 口絵
- はじめに
- 第一部 菱川師宣の色恋四十八手――浮世絵前期の恋のかたち
- ●『恋のむつごと四十八手』の世界
- 第一図 逢夜盃【あふよのさかづき】
- 第二図 思比【おもひくらべ】
- 第三図 明別【あけのわかれ】
- 第四図 ぬれなづけ
- 第五図 四手【よつで】
- 第六図 茶臼【ちゃうす】
- 第七図 花月擬【くわげつのなぞらへ】
- 第八図 投足上【なげあしあげ】
- 第九図 君膝枕【きみのひざまくら】
- 第十図 曲茶臼【きょくちゃうす】
- 第十一図 後だき【うしろだき】
- 第十二図 寝入物【ねいりもの】
- 第十三図 顔隠【かほかくし】
- ……
- 第四十八図 火燵隠【こたつがくれ】
- 第二部 西川祐信とその後の色恋四十八手――浮世絵中期以降の恋のかたち
- ●「色恋拾遺四十八手」の世界
- 巴取【ともえどり】
- 舌人形【したにんぎょう】
- 床柱【とこばしら】
- 搦手【からめて】
- 水揚【みずあげ】
- 新鉢【あらばち】
- 安宅【あたけ】
- 家鴨【あひる】
- 養子喰【ようしぐい】
- 階段遣【きざはしづかい】
- 縁先の恋【えんさきのこい】
- 笑い道具【わらいどうぐ】
- ……
- 江戸の色恋――あとがきに代えて
- 増補 浮世絵春画の見どころ読みどころ
- 解説 浅野秀剛
製品情報
製品名 | 春画の色恋 江戸のむつごと「四十八手」の世界 |
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著者名 | 著:白倉 敬彦 |
発売日 | 2015年09月11日 |
価格 | 定価 : 本体1,300円(税別) |
ISBN | 978-4-06-292319-4 |
通巻番号 | 2319 |
判型 | A6 |
ページ数 | 400ページ |
シリーズ | 講談社学術文庫 |
初出 | 本書の原本は、『増補新版 春画で読む 江戸の色恋』として、2011年に洋泉社より刊行されました。 |