内容紹介
日本人にとって、妖怪とはなにか。科学的思考を生活の基盤とし、暗闇すら消え去った世界においてなお、私たちはなぜ異界を想像せずにはいられないのだろうか。「妖怪」とは精神の要請なのか、それとも迷信にすぎないのか――。古代から現代にいたるまで妖怪という存在を生みだし続ける日本人の精神構造を探り、「向こう側」に託された、人間の闇の領域を問いなおす。妖怪研究の第一人者による、刺激的かつ最高の妖怪学入門。
目次
- はじめに──新しい妖怪学のために
- 第一部 妖怪と日本人
- 一 妖怪とはなにか
- 二 妖怪のいるランドスケープ
- 三 遠野盆地宇宙の妖怪たち
- 四 妖怪と都市のコスモロジー
- 五 変貌する都市のコスモロジー
- 六 妖怪と現代人
- 第二部 魔と妖怪
- 一 祭祀される妖怪、退治される神霊
- 二 「妖怪」の民俗的起源論
- 三 呪詛と憑霊
- 四 外法使い──民間の宗教者
- 五 異界・妖怪・異人
- おわりに──妖怪と現代文化
- あとがき
- 新書版 あとがき
- 注
製品情報
製品名 | 妖怪学新考 妖怪からみる日本人の心 |
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著者名 | 著:小松 和彦 |
発売日 | 2015年07月11日 |
価格 | 定価 : 本体1,110円(税別) |
ISBN | 978-4-06-292307-1 |
通巻番号 | 2307 |
判型 | A6 |
ページ数 | 336ページ |
シリーズ | 講談社学術文庫 |
初出 | 本書の原本は、1994年7月に小学館より刊行、その後2000年7月に小学館ライブラリー版として再版、2007年7月に洋泉社より新書版として刊行されました。 |