内容紹介
功利主義者、パノプチコン創案者。近代批判の中で忘却されたベンサム。しかし、この怪物の構想は現代にも生きている。死刑廃止、動物愛護、都市衛生、同性愛擁護、さらにはチューブによる社会通話システム、冷蔵庫……。人間を快感と欲望の中に配置し、自我の解体をも試みた男。19世紀最大の奇人啓蒙思想家の社会設計図を解読し、その背景を解明する。(講談社学術文庫)
功利主義者、パノプチコン創案者。近代批判の中で忘却されたベンサム。しかし、この怪物の構想は現代にも生きている。死刑廃止、動物愛護、都市衛生、同性愛擁護、さらにはチューブによる社会通話システム、冷蔵庫……。人間を快感と欲望の中に配置し、自我の解体をも試みた男。19世紀最大の奇人啓蒙思想家の社会設計図を解読し、その背景を解明する。
ベンサムというのは徹底して変な人である。……著者が発見したベンサムは近代を切り開いた人物ではなくて、現代の予見者だった。ベンサムは19世紀のロマン主義や歴史主義とはまったく関係がない。19世紀を跳び越して、20世紀と、いや21世紀とさえじかにつながっているのだ。これは大変な創見といわねばならない。 ――<「解説」より>
※本書の原本『ベンサムという男 法と欲望のかたち』は、青土社より1993年刊行されました。
目次
- プロローグ ワレ、発見セリ(ユーレイカ) 1769年・夏
- 第一部 愛と欲望の監視建築
- 第二部 不条理な世界に抗する
- 第三部 「改革」の世紀=18世紀
- 第四部 ロシアという経験
- 第五部 社会工学技師
- エピローグ 1800年
製品情報
製品名 | 怪物ベンサム 快楽主義者の予言した社会 |
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著者名 | 著:土屋 恵一郎 |
発売日 | 2012年01月12日 |
価格 | 定価 : 本体1,200円(税別) |
ISBN | 978-4-06-292092-6 |
通巻番号 | 2092 |
判型 | A6 |
ページ数 | 400ページ |
シリーズ | 講談社学術文庫 |
初出 | 本書の原本「ベンサムという男 法と欲望のかたち」は、青土社より1993年刊行された。 |