内容紹介
15世紀、フランスのポワトゥー地方。領主の命で、書籍商クードレットは家門の歴史を物語る。伯父を殺したレイモンダンは、森で出会った絶世の美女メリュジーヌと結婚。開墾、城塞、街、武勲溢れる子供たち……。しかし幸福な繁栄は、破棄された約束から暗転する。地方貴族の数奇な運命を描く一大叙事詩。(講談社学術文庫)
一地方の成立を語る。民話であり神話でもある半身蛇のメリュジーヌは、騎士に領地、城塞、子供、そして繁栄を与えた。物語の背景には、中世末の経済的発展と文化の浸透がある。ルゴフ、ラデュリ論文も併録。
目次
- はじめに
- 目次
- メリュジーヌ物語 クードレット
- 母と開拓者としてのメリュジーヌ ジャック・ルゴフ エマニュエル・ルロワ=ラデュリ
- 参考文献
- 原 注
- 訳者あとがき