内容紹介
戦争なくして資本主義はなかった。軍需による財政拡大は資本形成を促し、常備軍の増強は農業、流通、貿易に影響を与え、武器の近代化は製鉄や機械製作、造船、繊維産業の成長をもたらす。そして軍隊の「指導と行動の分業化」が大量生産した画一的人間。豊富な資料と文献で論究する、近代軍隊の発生から18世紀末にかけて戦争が育んだ資本主義経済の実像。
軍隊に内在する拡大傾向が経済的作用を生む
戦争がなければ資本主義は存在しなかった
戦争なくして資本主義はなかった。軍需による財政拡大は資本形成を促し、常備軍の増強は農業、流通、貿易に影響を与え、武器の近代化は製鉄や機械製作、造船、繊維産業の成長をもたらす。そして軍隊の「指導と行動の分業化」が大量生産した画一的人間。豊富な資料と文献で論究する、近代軍隊の発生から18世紀末にかけて戦争が育んだ資本主義経済の実像。
戦争は資本主義の組織をたんに破壊し、資本主義の発展をたんに阻んだばかりではない。それと同様に戦争は資本主義の発展を促進した。いやそればかりか――戦争はその発展をはじめて可能にした。それというのも、すべての資本主義が結びついているもっとも重要な条件が、戦争によってはじめて充足されねばならなかったからである。――<本書「序文」より>
※本書の原本は、1996年に論創社より刊行されました。
目次
- 第1章 近代的軍隊の誕生
- 第2章 軍隊の維持
- 第3章 装備
- 第4章 軍隊の給養
- 第5章 軍隊の被服
- 第6章 造船
製品情報
製品名 | 戦争と資本主義 |
---|---|
著者名 | 著:ヴェルナー・ゾンバルト 訳:金森 誠也 |
発売日 | 2010年06月11日 |
価格 | 定価 : 本体1,230円(税別) |
ISBN | 978-4-06-291997-5 |
通巻番号 | 1997 |
判型 | A6 |
ページ数 | 336ページ |
シリーズ | 講談社学術文庫 |
初出 | 原本は、1996年に論創者より刊行された。 |
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