内容紹介
1995年、戦後50年目に発表された「敗戦後論」は、単行本刊行後、百を越える批判を左右両翼から浴びた。本書はその反響の醒めぬなか、それらを正面から受け止め、「批判者たちの『息の根』をとめるつもり」で書き始められた。「戦後的思考」とは何か。戦前と戦後はなぜ「つながらない」のか? 今こそ我々に必要な、生きた思想と格闘する画期的論考を、増補改訂を施し、21世紀に再度問う。
目次
- 第一部 戦後的思考とは何か
- I 一九九七年の「歴史主体論争」──日本・ドイツ・韓国
- 第二部 戦前──誤りをめぐって
- II 罪責感を超えるもの──吉本隆明「転向論」の意味
- III 戦争体験の世界性──『戦艦大和ノ最期』と「大衆の原像」
- 第三部 戦後──私利私欲をめぐって
- IV 市民と公民のあいだ──アーレント・ヘーゲル・マルクス
- V 私利私欲と公的なもの──ルソーからドストエフスキーへ
- 第四部 戦前と戦後をつなぐもの
- VI 天皇と戦争の死者──昭和天皇VS三島由紀夫
- 注
- あとがき
- 著者から読者へ
- 年譜
- 著書目録
製品情報
製品名 | 戦後的思考 |
---|---|
著者名 | 著:加藤 典洋 |
発売日 | 2016年11月11日 |
価格 | 定価 : 本体2,200円(税別) |
ISBN | 978-4-06-290328-8 |
判型 | A6 |
ページ数 | 576ページ |
シリーズ | 講談社文芸文庫 |
初出 | 「群像」1998年8月号~1999年6月号(隔月掲載)。本書は1999年11月刊行の単行本『戦後的思考』(講談社)を底本とし、加筆・訂正を施したものです。 |
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