内容紹介
「則天去私」「低回趣味」などの符牒から離れ、神話的肖像を脱し、「きわめて物質的な言葉の実践家」へと捉えなおしてまったく新しい漱石像を提示した、画期的文芸評論。
70年代後半、数多ある文芸評論とは一線を画し、読書界に衝撃を与えた斬新な漱石論。
三十数年を経た現在もなお挑発をやめない名著。
※本書は、1988年5月刊『夏目漱石論』(福武文庫)を底本とし、1978年10月刊『夏目漱石論』(青土社)を適宜参照しました。
目次
- 序章 読むことと不意撃ち
- 第一章 横たわる漱石
- 第二章 鏡と反復
- 第三章 報告者漱石
- 第四章 近さの誘惑
- 第五章 劈痕と遠さ
- 第六章 明暗の翳り
- 第七章 雨と遭遇の予兆
- 第八章 濡れた風景
- 第九章 縦の構図
- 第十章 『三四郎』を読む
- 終章 漱石的「作品」
- 単行本あとがき
- 著者から読者へ
- 年譜
製品情報
製品名 | 夏目漱石論 |
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著者名 | 著:蓮實 重彦 |
発売日 | 2012年09月11日 |
価格 | 定価 : 本体1,600円(税別) |
ISBN | 978-4-06-290175-8 |
判型 | A6 |
ページ数 | 368ページ |
シリーズ | 講談社文芸文庫 |
初出 | 1988年5月刊「夏目漱石論」(福武文庫)を底本とし、1978年10月刊「夏目漱石論」(青土社)を適宜参照した。本文中明らかな誤記、誤植と思われる箇所は正しましたが、原則として底本に従い、多少ルビを加えた。 |