―「わたしはなにものなのか? そして、なにをなすべきなのか?」若き日の清盛は、そのことに悩み、たえずそれを自分に問うてきた。しかし、その答えは、なかなかわからなかった。それがわかったのは、成長した清盛が、時代を大きく動かすようになってからのことだった。―
武家の棟梁でありながら、殿上人となり、武家社会、貴族社会両方の頂点にたった清盛。
戦・政治の要を知り尽くす「才気」、交易が新しい時代を作る信じる「先見の明」を持ち、またその二つを「国と民」両方のために使いたいと考える人格者でもありました。一族郎党の棟梁として、つねに悩み考え行動する清盛の人物像に迫ります。
いままでとはまったくちがった視点で書かれた清盛を発見できる1冊です。
2012年のNHKの大河ドラマの主人公・平清盛は、これまでどちらかというとライバルの「源氏」視点で書かれた資料が歴史上多いことなどから、アンチヒーローとして描かれることが多い人物でした。その平清盛を、「これまでにない形」で「新しい切り口」で描いた作品にしたいということが刊行の狙いです。
作者の小沢章友氏は「清盛は貴族社会と武家社会の両方の頂点にたった類まれな存在」であると位置づけ、出生からその最後までを独自の視点で迫り、書き上げました。
もちろん、有名なエピソードや、その時代の文化を感じさせる事柄なども盛り込みつつ、年若い読者にも楽しみやすい、驚きとワクワク感を持って読める「エンタメ」作品に仕上げられております! 新しい「清盛」像に期待してください!
イラストは、「戦国武将物語」シリーズに続き、「週刊少年マガジン」の人気まんが家棚橋なもしろさんにお願いしました。個性が強く魅力なキャラクターはもちろん、充分な時代考証のうえで丁寧に描かれた衣装・背景にもご注目ください!
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