豊臣秀吉亡き後、琵琶湖のほとりで蟄居しながらも、家康に復讐するため機を伺う石田三成の下に不穏な噂が届く。“魔王信長の遺した、強大な力が秘められた匣が何処かにある”という。そんな中、城下に奇病が発生し、その原因を調べていた三成は、とある少年と出会う――。
(かじようこ) 小説家。東京都生。フリーライターの傍ら2005年「い草の花」にて第12回九州さが大衆文学賞大賞を受賞。08年「一朝の夢」にて第15回松本清張賞を受賞(受賞を機に筆名・作品名を蘇芳よう子「槿花、一朝の夢」から変更)。