「もう100回いったでしょ! もういっぺんいわせるの。」とママはいいますが、キフキフにはなんのことだかわかりません。「あれのことかな? これのことかな?」
・訳者からのメッセージ
・訳/神戸万知さんからのメッセージ
はじめてこの絵本を見たとき、ナマケモノが主人公のお話ってめずらしいなあ……と思いました。それから調べてみて、発見! ナマケモノ の生息地って、中央・南アメリカなんですね。そして、この絵本の文章を書いたケセルマンは南アメリカのアルゼンチン出身。納得!! でした。
ほかにも、ナマケモノについていろいろ勉強しました。1日に8gほどの植物しか食べない、歩くのは苦手だけれど泳ぎはとっても得意、などなど。知れば知るほどユニークな生きものです。
ちなみに、主人公のキフキフは指が2本なので「フタユビナマケモノ科」に属します。日本各地の動物園で会えますので、ぜひほんもののキフキフも訪ねてみてください。
・担当者のうちあけ話
「100回いったでしょ!」
というこの本のタイトルは、9歳と4歳の子どもがいる我が家の食卓でも、ほぼ365日、聞かれるセリフ。「けんかをしない!」「食事中にうろうろしない!」「はやく食べなさい!」そして、「もう100回もいったでしょ!」。
この絵本はスペインの絵本の翻訳ですが、そういうのって世界共通のようです。
「ママは、100回いったでしょ、っていうけど、なんのことだろう」と考えるナマケモノの子ども、キフキフのユーモラスな思考回路と、最後にようやく思い出せた言葉がもたらすハッピーエンドは、そういう世界共通の親の肩に力がはいりすぎた気持ちを少し楽にしてくれます。(ほろほろ鳥)
【読みきかせ:4歳から ひとり読み:小学低学年から 言葉あそび/ユーモア/世界の絵本】
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