「愚者は経験に学ぶ」――。
失敗した戦略を立てたときと同じ「ものの見方」では、失敗の真の原因は発見できない。経営における「失敗から学ぶ」ことの難しさを症例分析し、「失敗から学ぶ」ための条件、学び方を提言する。
なぜ私たちは同じ失敗を繰り返すのか?
敗因を解明しようとすればするほど、組織は弱くなる!
安直な失敗学の応用を戒め、経営マインドの転換を促す。
「失敗から学ぶとはどういうことか?」を理解せずに、失敗から学ぶことはできない。
経営環境がかつてないスピードで激変し、次々に新たなチャレンジを求められる時代にあって、失敗は避けることができない。
「失敗から学ぶ」企業と「失敗から学んだつもり」の企業との差は、加速度的に開いていく。
■目次
まえがき(「失敗学」再考)
第1章失敗から「学んだつもり」の組織
企業や組織のさまざまな失敗
なぜ、失敗から学べないのか
失敗から「学んだつもり」の組織
第2章経営や戦略における失敗の特徴
「失敗」の分類
「失敗」と「目標」の関係
「ゆでガエル」が招く大きな失敗
組織は「失敗」をどうとらえるか
第3章失敗から「学んだつもり」になる理由
なぜ、失敗から「学んだつもり」になるのか
「学んだつもり」になる四つの理由
「学び」には二つのレベルがある
第4章「失敗から学ぶ」ことの本質
「失敗した原因」と「成功する条件」のギャップ
「失敗した原因」分析の限界
「成功パターン」はゴールであり出発点
失敗から何が「学べる」か?
「成功」への地道なプロセス
第5章「失敗から学ぶ」条件
「学ぶ」のは人か、組織か
個人が学ぶための三つの条件
組織が学ぶための五つの条件
第6章「失敗からの学び方」を学ぶ
「学び方を学ぶ」五つのジレンマ
「失敗から学ぶ」ための三つのコスト
イニシャルコストとランニングコスト
第7章「失敗」を活かすために
失敗以前
失敗の認定
失敗から学ぶ
[事例研究]プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)
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