カザルムへ行幸し、エリンとリランの絆を知った真王は、エリンを王都の王獣保護場へと誘う。禁じられたはずの幼獣の誕生を喜ぶ彼女に、エリンは疑問を抱く。人と獣が触れあってはならないという規範を定めたのは代々の真王なのだ。王都への帰途についた真王を、突如闘蛇軍が襲う。真王を救うためには、母の一族が命を懸けて秘してきた技を使い、リランを争いの道具とするしかない。惨劇を目の前に、エリンは決断を迫られる。
獣の奏者 外伝 刹那