謎の女と疑惑の目 心騒がす旅の長篇小説 謎の女が島にいた。図鑑の撮影で訪れただけのカメラマン・神田六平を、南の島の人々は怪しんで、あれこれと勘繰る。台風が近づき、選挙に沸く島で、六平の身辺は一触即発となる。ほのかな恋情を胸に、年に1日だけの「風のまつり」を見た六平は、その静かで激しい光景に呆然とする。シーナ式旅の長篇小説。