名作『推定無罪』の衝撃再び
これがミステリーだ!トゥロー、渾身の傑作
裁判を覆すことは人生を再び問うこと――。死刑執行のカウントダウンが始まった。苛烈な駆け引きと裏切り、背後に去来する過去への想い、未来への渇望。圧倒的ラストまで、ページを繰る手が止まらない!
死刑囚は冤罪(えんざい)か? 新証人の爆弾発言に揺れる裁判のゆくえ。弁護人アーサーは職を追われた元判事ジリアンと心を通わせ、刑事ラリーはかつての不倫相手・検察官ミュリエルとの関係に夢をみる。駆け引きと裏切り、息をつかせぬ展開。傑作『推定無罪』の衝撃に円熟味が加わった、トゥロー渾身のミステリー。
トゥローは4名の登場人物――弁護士アーサー、元判事ジリアン、刑事ラリー、検察官ミュリエル――の多視点によって交互に描写することで、まるで異なる4枚の鏡を通して事件の行方を追うかのように、物語に多面性と複雑さを与えている。……原題の“Reversible Errors”は、「取り返しのつく間違い」という意味でもあり、物語が進むにつれて、読者はこの原題が単なる法律用語にとどまらず、4人のそれぞれの人生におけるreversible errorsをあらわしていることに気づくだろう。――<「訳者あとがき」より>
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