風読みの天才は湖国の王を目指す! 都への入口となる琵琶湖は室町中期、膨大な水運利権を巡る闘いの舞台であった。中でも堅田関の船道(ふなど)衆は「湖賊(こぞく)」と呼ばれ人々に恐れられていた。天才的な操船術で関を破る青年魚鱗(うろくず)は、1人、湖国の王を目指す。蓮如をして「地獄へ落ちても他力にすがらぬ」と言わしめ、湖に自由を求め闘い続けた男の壮烈な生涯。