豊かな自然の中に!!“美と知”を探る地図の旅
地形図を頼りに、廃墟をめぐる旅に出る。山腹をのたうつ煙道、海岸のトーチカ、新緑の鉱山跡。人工物と目覚ましく回復する自然の格闘の中を行く、新しい旅の発見!
鉱山廃墟、軍事廃墟、駅前ゴーストタウン。「廃墟」は近頃いささかブームになっているようです。しかし本書ではそれらを、ちょっと別の見方で眺めてみました。私がいろいろな本に書いてきた古道・旧道・廃線跡も廃墟、または準廃墟にほかならないわけですが、それらをたのしむのと同じ姿勢で廃墟を眺め、たのしんでみたのです。ただ廃墟をみつめるのではなく、それらを取りまく多少とも広い時間・空間の中で眺めてみました。また「水路」とは灌漑(かんがい)水路のことですが、これは線上の物体であるため、それを追って歩く、というたのしみを提供してくれます。「橋」は私が特に興味をもった形のおもしろいものを紹介しました。
●紅葉の絢爛に潜む幽界 鉱山廃墟
●田園の中にたたずむ軍事廃墟
●河辺川に架かる5つの屋根つき橋
●南木曽桃介橋(なぎそももすけばし)から読書(よみかき)発電所へ
●素掘りの古水路 広瀬井手(ひろせいで)を歩く
●猪苗代湖から東へ安積疎水(あさかそすい)を追う
●お寺詣での廃鉄路 永平寺線跡
●早春の廃線路 南部縦貫鉄道跡
●ガレ場横断の冒険行 秀衡(ひでひら)古道
●心地よい逍遥路(しょうようじ) 出羽仙台街道
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