飯塚有里が県内有数の進学校である美園女子で、ボート部に入部する。 待っていたのは、1年365日ボートにささげる生活だった……。おしゃれして友だちと映画行ったり、他校の文化祭ひやかしにいったり、誰かを好きになったり、デートしたり……思い描いていたそんな青春を全部捨ててインターハイ優勝をめざしていく。
飯塚有里は県内有数の進学校である美園女子で、ボート部に入部する。ボートになんか興味なかった。「たかがスポーツにそんなむきになるなんて。オリンピック選手になろうと思っているわけじゃあるまいし」優秀な姉に言い放たれた言葉に反発して、オリンピック選手を輩出した実績があるから、という理由だけで選んだのだ。
待っていたのは、1年365日ボートにささげる生活だった……。
おしゃれして友だちと映画行ったり、他校の文化祭ひやかしにいったり、誰かを好きになったり、デートしたり……思い描いていたそんな青春を全部捨てて、体重を60キロにするために早朝・朝・昼・夕・夜と4000カロリーを摂取し、毎日毎日筋トレして、腕相撲で成人男性を打ち負かすほどの筋力を身につけ、インターハイ優勝をめざしていく。
はじめは、仲間なんていらない、なれあいなんて必要ない、と意地をはり孤立するが、毎日毎日ボートに向きあい続けているうちに、オリンピックへの手段でしかなかったボートを好きになっていき、辛苦をともにする仲間も大切な存在になっていく。
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