気儘に育った医者の娘が、惚れた男は噺家だった。新婚家庭に弟子という輩がウロウロドサドサ。人の飯まで食うは、遅刻はするは、図太く懲りない面々との壮絶バトル!!ケンカっ早い江戸っ子の切れあじ鋭い一撃に、「師匠も怖いけど、おかみさんはもっと怖い」。落語より面白い、小三治のかみさんうちあけ話。
これは人間郡山和世の半生のドラマだ!
最後まで読ませて納得させるこの力は何なのだろうか。気っぷのよさ、切れ味の鋭さ、落語的ともいえる辛口のユーモアを伴った批判精神、もっといえば反逆心、つくり話ではなく本当にあったことを本音で書いているからこそ生まれてくる説得力――。
――(長谷川きよし)解説より
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