半島への望郷の念に命惜しまぬ女の宿命 豊臣秀吉の朝鮮出兵で捕われた両班(ヤンパン)の娘・風蓮(ブヨン)は村上景親に連れられ日本へ。彼女に仕えてきた伽や(カヤ)は1人逃亡を決意するが、国へは戻れず偶然出会った同郷の男と暮らし始める。長い年月を経て再び出国をはかった伽やだが……。望郷の念を胸に秘めながら力強く生きる女たちの哀しき宿命を描いた傑作長編小説。