旗本小普請組の晴気竜行(はるけたつゆき)は、囚われの身となった友のため、やむなく刺客の仕事を引き受けた。約束通り、丹後田辺藩の重臣の暗殺に成功したのだが、救うべき友は謎の自害をし、すでに果てていた。刺客として生きる道を選び、剣に己のすべてを賭けた、男たちの慟哭譜。凄絶な激情を描く、傑作剣豪小説巨編!