試合中、視力とともにチャンピオンの栄光は失われた。生きる目的を見失いあてどもなく時を過ごしていたボクサー、桐山拓郎。友人の不審な死をきっかけに、彼は出演していたチャリティー・ショーの背後にある黒い霧を感じ取る。見えない敵に徒手空拳で立ち向かう男の、人生の再起を賭けた戦いを描く冒険小説。