内容紹介
宮廷社会や文明社会を舞台としたヨーロッパの初期近代では、19世紀以降とは異なる、人文主義的な政治が展開されていた。そこでは、マナーや教養、レトリック、シヴィリティが重要視された。しかしフランス革命と産業化の19世紀を迎えてのち、デモクラシーの浸透とともに、人文主義的な政治マナーは衰退してしまう。アダム・スミス、ベイコン、ヒューム、ハーバーマスなどの論考を参照し、実践知の政治学に光をあてる。
宮廷社会や文明社会を舞台としたヨーロッパの初期近代では、19世紀以降とは異なる、人文主義的な政治が展開されていた。そこでは、マナーや教養、レトリック、シヴィリティ(文明)が重要視され、ギリシャ哲学からも多くの影響を受けている。
しかしフランス革命と産業化の19世紀を迎えてのち、デモクラシーの浸透とともに、人文主義的な政治マナーは衰退してしまう。
政治状況が閉塞するいま、デモクラシーを問い直して新しい政治のあり方を模索するためにも、デモクラシー以前の政治思想の歴史を学び直す必要がある。
アダム・スミス、ベイコン、ヒューム、ハーバーマスなどの論考を参照しつつ、実践知の政治学に光をあてる試み。
目次
はじめに
第一章 政治における教養と技術
1 デモクラシーの歴史?
2 可能性の技術
3 政治と教養
第二章 実践知の政治学
1 人文主義の伝統
2 レトリック
3 思慮
第三章 文明の作法
1 デモクラシー以前の教養と作法
2 宮廷という舞台
3 シヴィリティ
4 文明社会
第四章 失われた政治学
1 チェスターフィールドという「型」
2 文明の転位
3 近代における政治と作法
4 政治における「型」
おわりに
注
あとがき
製品情報
製品名 | 文明と教養の〈政治〉 近代デモクラシー以前の政治思想 |
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著者名 | 著:木村 俊道 |
発売日 | 2013年10月11日 |
価格 | 定価 : 本体1,600円(税別) |
ISBN | 978-4-06-258564-4 |
通巻番号 | 561 |
判型 | 四六 |
ページ数 | 260ページ |
シリーズ | 講談社選書メチエ |