9・11の直前と直後に、フランスの政治社会学者・イスラーム政治研究者ジル・ケペルはパレスチナ・イスラエルからエジプト、レバノン、シリアなど、中東の現地に頻繁に足を伸ばし、現地の反応や状況を微細に読み解いていく。
グローバル化の波の中で米国への憧れと敵意に揺れる若者たちを微細に描き、湾岸の繁栄の裏に潜む危機、ムスリム世界内部の分裂と闘争という最大の問題に言及していた本書は、9・11以後の10年とさらにその先を、鋭敏に見通していた。
訳者による詳細な注釈と独自の地図を多数盛り込んだ「中東の政治的ガイドブック」の決定版。
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