誓いの精神史 中世ヨーロッパの<ことば>と<こころ>

講談社選書メチエ
チカイノセイシンシチュウセイヨーロッパノコトバトココロ
  • 電子あり
誓いの精神史 中世ヨーロッパの<ことば>と<こころ>
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内容紹介

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目次



第一章 ことばの射程
ことばと文化/文字の文化と声の文化/証しのかたち/この証書が目に入らぬか/記憶に対する疑い/記憶から記録へ?/声の権威/正義はつくられるもの?/ことばと身振り/「誓い」はからだを介して行なわれる/ことばと意図のせめぎあい/いまなぜ「誓い」なのか

第二章 「誓い」の場
人を試す「誓い」/神明裁判/証明手段としての「誓い」/決闘/よろめき夫人!?

第三章 人を信じる「誓い」
信頼を基盤とする社会/雪冤宣誓/「誓い」だけで犯罪は立証可能になる/宣誓補助人と証人──名誉にかけて誓う/合意形成の場/讒訴に対する不信感/『狐物語』/勝敗より和解を/「誓い」から証言へ/なくならない決闘/『最後の決闘』/正義は決闘では決められない

第四章 人を縛る「誓い」
言葉の呪縛力/『黄金伝説』/偽誓──意図はどこに?/ブルヒャルトの『教令集』/「誓い」の解除をめぐる争い──叙任権闘争/中世の秩序をゆるがす大問題/形式から意図へ/「誓い」の「内面化」/異端審問──裁かれた乙女、ジャンヌ・ダルクの断罪/「誓い」の変容を象徴する事件

第五章 「誓い」の位相
「誓い」の本質は何か/封建制の「誓い」/「誓い」の絆/『帝国年代記』/強化される「誓い」の力/「誓い」と教会/「誓い」の禁止/二種類の「誓い」/相互盟約/ザクセン戦争/神の平和/誓われた平和/ラントフリーデ/平和令の変質/「誓い」の義務/「誓い」のかたち/臣従の誓い/「誓い」からの脱却/「誓い」の拒絶・回避/「誓い」のヒエラルヒー/代行宣誓──王の不可侵性の構築/変化のきざし/戴冠式の「誓い」/テ・デウム賛歌

結び


あとがき
索引

製品情報

製品名 誓いの精神史 中世ヨーロッパの<ことば>と<こころ>
著者名 著:岩波 敦子
発売日 2007年07月12日
価格 定価:1,650円(本体1,500円)
ISBN 978-4-06-258391-6
通巻番号 391
判型 四六
ページ数 228ページ
シリーズ 講談社選書メチエ

著者紹介

著:岩波 敦子(イワナミ アツコ)

1962年生。慶應義塾大学理工学部教授。慶應義塾大学大学院後期博士課程単位取得退学。ベルリン自由大学に留学。ベルリン自由大学にて博士号Dr.phil. 取得。慶應義塾大学言語文化研究所前所長。著書に、『続・ヨーロッパ世界と旅』(共著)、『精神史における言語の創造力と多様性』(共編)、『名誉の原理』(共著)、『中世ヨーロッパの「伝統」―― テクストの生成と運動』(共編)、訳書に、ゲルハルト・ドールン‐ファン・ロッスム『時間の歴史――近代の時間秩序の誕生』(共訳)などがある。

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