花の15世紀(クアトロチェント)。綺羅星のごとく天才が輩出したルネッサンス・イタリアで、一際輝く巨星――それがミケランジェロ。豪華王(イル・マニフィーコ)ロレンツォ・デ・メディチの強力な庇護のもとで、類まれな才能を磨いていた。メディチ家の宮殿に招かれたミケランジェロは、白絹のガウンをまとい、背中に純白の羽を持った、えもいわれぬ清らかな少女に出会った。だが、その「天使」は、敵意の籠(こも)った視線をミケルに向けた……。