ジリオラは、船乗り“海の鼠(バローシユ)”の忘れ形見ディオラの母として、平穏な日々を送っていた。しかし、オカレスク皇家から、ジリオラの迎えがやってきた。伯母のロディラ女帝の病状が悪化したためである。もしも、伯母が崩御するようなことになれば、88代皇帝に即位するのは、ジリオラしかいない。だが、それは、傭兵(ようへい)としての旅を共にしてきたエフェラとの別れであり、愛娘の運命をも変えてしまうこと。いま、ジリオラに決断のときが来た!!