内容紹介
30年後のニホンの未来像を描き絶筆となった表題作ほか、強くしなやかに生きる女性たちの姿を追った「ニューヨーク、ニューヨーク」「オートバイ、あるいは夢の手触り」を収録。女性や弱者、辺境のものたちへの優しい眼差しと現状への異議──。日本を超えて世界規模の視野を切り拓き続けた津島文学のエッセンスがここにある!
「ニューヨーク、ニューヨーク」
「ニューヨークのことなら、なんでもわたしにきいて」これが別れた妻の生前の口癖。息子の口から語られる意外な話に、男は別れてからの妻の生き方に思いを馳せる。
「オートバイ、あるいは夢の手触り」
百年近く昔、南太平洋にあるフランスの植民地から本国に、ひとりの白人女性が一台のオートバイを注文した─。
フランスの海外県からやってきた女子留学生が語る、彼女の曾祖母の奇妙な物語。
「半減期を祝って」
みなさま、おなじみのセシウム137は無事、半減期を迎えました。祝いましょう! 「愛国少年(少女)団」(ASD)が闊歩し、トウホクが差別されるあり得べき30年後のニホン。
目次
- ニューヨーク、ニューヨーク
- オートバイ、あるいは夢の手触り
- 半減期を祝って
製品情報
製品名 | 半減期を祝って |
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著者名 | 著:津島 佑子 |
発売日 | 2016年05月17日 |
価格 | 定価 : 本体1,300円(税別) |
ISBN | 978-4-06-220087-5 |
判型 | 四六 |
ページ数 | 114ページ |
初出 | 「ニューヨーク、ニューヨーク」…「群像」2014年2月号/『変愛小説集 日本作家編』(岸本佐知子・編 講談社)所収、「オートバイ、あるいは夢の手触り」…「群像」2016年2月号、「半減期を祝って」…「群像」2016年3月号。 |