寒い冬。子ぎつねのために毛糸の手袋を買ってやろうと思ったおかあさんぎつねは、子ぎつねの手を片方、人間の手に変えてやります。そして、「かならず人間の手で出すんだよ」とお金をにぎらせ、お店に送り出しますが……。 かわいい子ぎつねは、ぶじにお店で手袋を買うことができるでしょうか? 心がほかほかとする、やさしいお話です。 新美南吉の名作を、柿本幸造のやわかく、ぬくもりのある絵で絵本化。
1913年愛知県生まれ。童話作家。東京外国語学校卒業。教員などをしながら、童話のほかたくさんの詩や小説を書いた。1943年結核により30歳の若さで亡くなる。代表作に「ごんぎつね」「手袋を買いに」「おぢいさんのランプ」「牛をつないだ椿の木」「花のき村と盗人たち」等がある。
1915年広島県生まれ。絵本作家。代表作に「どうぞのいす」(ひさかたチャイルド)「どんくまさんシリーズ」(至光社)、「おかえりくまくん」(佼成出版社)などがある。 『みなと』『おやまのがっこう』ほかで小学館絵画賞受賞。 1998年没