□RATIO03号の内容紹介──編集長から
03号は、4つの大特集で構成しました。まず、日本とは何なのか。これは、あなたは何者なのかという問いでもありますね。
日本といったとき、端的に今問うてみるべきは、近代の日本でしょう。
いったい、何だったのか。なぜ、われわれは今こんなあり方をしているのか。そこから始まって、現代社会に突きつけられた問い「宗教と人間」を考える。
キリスト教とイスラームをについて、今回の特集の論文は必読です。さらには、「平和の現場」を検証。「平和」といっても立派なお題目ではありません。
そのために血みどろの苦労や戦いが世界中で展開されている。そこに迫る。そして最後に、哲学の問題。なぜ、世界はこんなあり方なのか、自由っていったい何よ?
哲学することのスリルを体感してください。
大特集1 近代日本を問い直す
■[巻頭対談]菅野覚明vs.熊野純彦 「自覚」と日本人──近代日本思想史への試み
■宮川敬之 和辻哲郎と表現の問題
■ジョン・ブリーン 明治天皇を読む
■大澤真幸 ナショナリズムからウルトラナショナリズムへ──近代日本の場合
大特集2 宗教と人間
■池内恵 ジハードの思想史に向けた試論
■岡田温司 キリスト教の/への問い
■サルヴァトーレ・ナトーリ 「世俗化」──無力な神の世紀
■ジャンニ・ヴァッティモ 「ホース・メ(ないもののように)──ハイデガーとキリスト
■森まり子 不寛容の淵源と形成──ヨーロッパ・キリスト教とユダヤ教徒
大特集3 平和の思想と現場
■篠田英朗 平和とは生き続けることである──国際平和構築活動とヒロシマの遺産
■石井由希子 ボスニア、コソボ、イラク、リベリア
■瀬谷ルミ子 アメリカと国連
■高橋清貴 軍とNGO
■伊勢崎賢治vs.篠田英朗 「非戦の思想」と「責任の思想」
大特集4 哲学の冒険
■和田伸一郎 フリーターにとって〈デモクラシー〉とは何か──履き違えられた「自由」
■乗立雄輝 世界はなぜ、このように存在しているのか──不確定性の形而上学
■戸田山和久vs.伊勢田哲治 実在論論争──科学に何ができるのか3
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