社会や国家を維持・駆動する根源的なものとは? 歴史と人類学の成果を動員し鍛え上げられた社会哲学の新理論 「善い、悪い」あるいは「役立つ、役立たない」というような効用倫理が登場するはるか以前に儀礼は生まれている。あるいは前とか後とかを言うよりもむしろもっと原理的に、社会のなかで人間が仲間と一緒に生きるかぎり、要するに社会生活があるかぎり、この生活の永続を可能にする条件としていつもすでに存在してしまっている。――<本書より>