幕末、そして維新。変革の日本を舞台に語られる感動の長編小説。吉村文学の真髄がここに。 日本近代医学の開祖・松本良順。信念を生きた、波乱と孤高の生涯。 幕末の長崎で西洋医学を学び、維新に揺れる日本を医師として自らの信ずる道を歩んだ人、松本良順。新撰組に屯所の改築をすすめ、会津藩で刀傷、銃創者の治療を指南し、さらには榎本武揚に蝦夷行きを誘われる――。医学の道に身を捧げた彼の数奇な運命に光を当て、その波乱と孤高の生涯に迫る感動の歴史長編小説。