新境地!10万人の死者が書かせた小杉健治の代表作。
昭和初年から平成の時代へ。なぜ、こんなに大勢の人が死ななければいけないのか。平和だが荒廃した現代への失望。燃え尽きた男は歴史の真実を語った。庶民から見た東京大空襲に迫る畢生の書下ろし1200枚。
東京大空襲は3月10日ということになっているが、私は子どもの頃に3月9日と聞いていた。警報の遅れなど、空襲に関しては謎が多い。なぜ、下町が狙われたのか。東京大空襲とはなんだったのか。下町に生まれた者として、どうしても立ち向かわなければならないテーマだった。が、書き上げるまで10年という歳月を要した。それだけ私には重たい作業だった。――小杉健治
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